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回文(カイブン) [回文(カイブン)]

   回文(カイブン)
   耳。 
   トマト。 
   新聞紙。
   竹屋が焼けた。
   ……
 上から読んでも下から読んでも同じ文を『回文』と言います。
 俳句にも『回文』になっているものがあります。
   草の名は知らず珍し花の咲く
 短歌にもあります。次の歌は、初夢を見るために枕元に置く宝船の絵などによく書かれている有名な歌です。 
   永き世の遠(とお)の眠(ねぶ)りの皆目覚め波乗り船の音のよきかな
 こういうのを見ると、むらむらと挑戦したくなる私なのですが、今のところ残念ながら完成していません(『いろは歌』はできたけど)。
 現代語の『回文』としては、次のようなものがあります。
   あたし、頭の中ばかなの、またあしたア。
   意外や意外。
   いす屋が開店、定価が安い。
   飼い慣らした豚、知らないか。
   海水浴、叩いていただくよい西瓜。
   雑誌は量よりは質さ。
   静かな涙皆流す詩。
   数学解くガウス。
   たった今、雁が舞い立った。
   ダイヤが輝いた。
   食べな、今夜ちゃんこ鍋だ。
   タイムリー・スリーベースですべり、すりむいた。
   どこ?レノンのレコード。
   預金し、建てた新居。
   力士名を成す素直な仕切り。
   わたし負けましたわ。
   …… 
 こういう『回文』は、英語にもあって、例えば、次のような会話は『回文』になっています。
”Eve!”( 「イブ!」)
”Madam,I’m Adam.” (「奥様、私はアダムです。」) 
 英語では、もっとすごいのがあって、台詞が全部『回文』になっている劇なんてのもあります。もう、信じられない世界です。 
 日本では、そこまでのものは、まだお目にかかったことはありません。 
 悔しいから、最後に、現代版の『回文』をもうひとつだけ。
住まいはほんと片田舎だがしかたがない。だが、トンボはいます。

  ※ これら回文の実例につきましては、柳瀬尚紀著『英語遊び』(河出書房新社)及び『御教訓大語海』(パルコ出版)等から引用させていただきました。 

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makimaki

こういうの好きです。楽しく拝見しました。
by makimaki (2014-11-05 23:14) 

彦左

世の中には、すごい人がいるものですよね。楽しくなります。
by 彦左 (2014-11-16 18:36) 

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